2020.10.28ブログ
第5回 五大栄養素と 3 大機能
栄養素(Nutrients)とは、生物が生命を維持し、健康を増進するために利用される成分のことです。
栄養不良(Malnutrition)とは、栄養素の必要量と摂取量の不均衡から生じるものです。栄養失調と栄養過多があります。
栄養価とは、一定の尺度を採用して、食品の栄養的価値を表示した数値です。
食物100グラム 中に含まれる熱量、炭水化物・たんぱく質・脂質・ビタミン・ミネラルなどを成分の質の量の両面から評価しますが、消化吸収率に左右されます。
5大栄養素には、主要栄養素(Macro nutrients)と微量栄養素(Micro nutrient)があります。
これらには「エネルギーの供給(Energy supply)する熱量素」「身体の構成(Body component)する構成素」「代謝調節(Conditioning)のための調整素」の3つの機能があります。
1. 熱量素
熱量素とは、炭水化物(Carbohydrate)、たんぱく質(Protein)、脂質(Lipid)のことで、体内でエネルネルギー源となります。
摂取カロリーとは、熱量素とアルコールのカロリーの総和のことです。
2. 構成素
構成素とは、たんぱく質、脂質、ミネラル(Mineral)のことで、筋肉、骨格、体脂肪など身体組織を構成しています。
3. 保全素
保全素(または調整素)とは、ビタミン(Vitamin)とミネラルのことで、熱量素・構成素の媒体となり、生理機能を調整する働きをしています。
三大栄養素
体内で吸収された栄養素は、生命活動を維持するために使われます。
3大栄養素とは、それぞれ炭水化物3.8kcal、たんぱく質4.2kcal、脂質9.3kcalを有します。
食品の持つ栄養価としての生理的熱量そのものの単位をカロリー(kcal)といいます。
カロリーとは、食物を燃やして得られる熱量による定義。
食物を空気中で燃やして得られた熱量と、同量の食物を食べて出た排泄物を燃やして得られた熱量の差から、食物から吸収した熱量を推定します(ルブネル1883など)。
食物の栄養学的熱量は主にこの方法で測定され、消化吸収率などを考慮して補正されます。
摂取する食物から得られる栄養学的熱量と、運動や基礎代謝によって消費される熱量について適用され、生物が生理的に代謝したエネルギー1kcalは空気中での酸化反応(燃焼)によって発生した熱量1kcalと等しいと定義されます(1.000gの水の温度を1℃上げるために必要な熱量)。
国民1人当たりの平均摂取カロリーは、1,863kcalです。
骨格筋の筋収縮にはアデノシン三燐酸(Adenosine Triphosphate:ATP)が、ATP分解酵素の働きによって、アデノシン二燐酸(ADP)と燐酸基(Pi)に分解されるときに発生しますエネルギーが用いられます。ひとつのリン酸基がはずれる毎に、約8kcal/molのエネルギーを放出し、このエネルギーを使って筋の収縮が行われます。
【エネルギー保存則】
『エネルギー保存の法則』(Energy conservation law)は、エネルギーが、ある形態から他の形態へ変換する前後で、エネルギーの総量は常に一定不変であるという法則です。
特に、熱力学におけるエネルギー保存の法則は『熱力学第一法則』(thefirst la wof thermodynamics)と呼ばれ、熱力学の基礎をなす三法則の一つのことです。
物体に外部から加わった仕事と熱量との和は、内部エネルギーの増加に等しいという法則です。
熱と仕事は等価で、熱を含めてエネルギーは保存されます。
特に、生体における栄養の『熱力学第一法則』は『エネルギーアベイラビリティー』(Energy Availability)と呼ばれ、食事摂取量(Dietary Energy Intake)から総消費量(Total Energy Expenditure:TEE)の差のことです。
体重が増減で注意すべきことの1つが、摂取カロリーと消費カロリーのバランスです。
その収支のバランスが体重増減に影響を与えます。
エネルギーアベイラビリティー=食事摂取量-総消費量
原則的には、摂取カロリーと消費カロリーのバランスで体重の増減が決まるため、食べる量や嵩に惑わされないことが重要です。
〈摂取カロリーの目安〉
標準体重1kgあたり25~30kcalの範囲で設定します。
例 身長160cmの人の場合、摂取カロリー目安は1,344~1,613kcalになります。
標準体重:1.60×1.60×21=53.76
摂取カロリーの目安:53.76×25=1,344kcal
53.76×30≒1,613kcal
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