2021.05.08ブログ
第35回 ファスティング実施のポイント〜準備期から回復期まで〜
ファスティングの効果を最大限に出すためには、単に食べないというだけではなく、綿密な準備と回復が重要だ。ファスティング前の準備期間を「準備期」、ファスティング中は「ファスティング期」、ファスティング後の回復期間を「回復期」とそれぞれ呼ぶ。
1)準備期
ファスティングに向けてのウオーミングアップとして、食事の内容や量を調整していく期間である。準備を十分用意せずファスティング期に入ると、急激な食事量や塩分量の減少により、頭痛や吐き気などの症状が現れやすくなる他、ファスティングの効果事態も出にくくなることもあるので注意が必要だ。
準備期はファスティング日数と同じだけ確保できるのが理想だが、最低でも1日は確保するようにする。
(2)食事
準備期が6日間ある場合、1~3日目は玄米を中心とした穀菜食と魚介類を摂取し、4~6日目は柔らかく炊いた玄米粥や柔らかい野菜、芋の煮物など消化にいい食事へ移行し、徐々に食事量を減らし。
(3)避けるべきもの
摂取を極力控えるか、ファスティング期に合わせ量を減らし、最終的に摂取量を0にする。
・嗜好品
・動物性食品
・塩分(ファスティング期は塩分をほぼ摂取しないため、頭痛が起きやすい。準備期で減塩食を実践すると、頭痛のリスクを低減できる)
2)ファスティング期
基本的にファスティングドリンクと水のみを摂取して行う。ちなみに、脳は体重比約2%の重量だが、エネルギー消費量は全身の約20%にもなる。血糖値が低下すると脳での糖利用低下=活動低下につながるため、ファスティングドリンクで一定の糖摂取が必用だ。
(1)ファスティングドリンクの選び方
①原材料
1.種類
食物はそれぞれが固有の栄養素を持ち、相補的働きが期待できる。ドリンクには最低50種類以上の食物を原料とするものが望ましい。
2.栽培方法
オーガニックの材料を使用しており、残留農薬検査などを徹底しているものが最適。(農薬や化学肥料はファスティングのデトックスの対象物)
3.食品添加物
マルチトール、スクラロースなどの人工甘味料、果糖ぶどう糖液糖などの甘味料がゼロで防腐剤や合成保存料を使用したものは避ける
4.その他含まれていることが望ましい成分
・血糖値を安定させるMSM
・代謝機能を向上させるマグネシウム
・筋分解の抑制効果のあるアロニア 等
②発酵成分
1.濃度
最低でも半分以上を発酵成分としているかが重要。市販では数%の発酵成分しか含まれないのにも関わらず、酵素ドリンクとして販売している製品も少なくない。
2.期間
最低1年程発酵させているものが理想的。
③触媒
発酵には主に糖類が触媒として使用されますが、市販のドリンクのほとんどが精製された白砂糖を使用しています。ミネラルが豊富な黒砂糖や整腸作用のある乳酸菌などを使用して発酵させているものを選びましょう。
(2)ドリンクの摂取方法
ドリンクの摂取量を極端に減らすと、十分に得られない。その他ファスティングのリバウンド、ファスティング中の体調不良といった危険が伴う。ドリンクに記載の摂取目安量を守り、1日3回以上と細かく分けて摂取する。
(3)ポイント
①水分摂取
全水分摂取量に占める食物中の水分は、約30%を占める。ファスティング中は食品由来の水分摂取量が0になるので、その分多めに飲料を摂取する。
また、ファスティング中は体内の水分貯蔵力も低下するので、その分積極的に水分を摂取することが重要。普段よりも1~1.5Lは多く飲み、ドリンクを希釈する分も合わせて2.5~3L/日以上の水を飲むようにする。
ファスティング期3日目以降は、脂肪の分解も活発になり食品添加物、医薬品、シャンプー・化粧品等に含まれる石油精製物質も対外へ排出されやい状態となる。そこでしっかり水分摂取することで、効果的なデトックスが可能だ。
②運動
ファスティング効果を高める上で、運動は効果的だ。しかし普段より低エネルギーで生活するので、高重量トレーニング、高強度の有酸素運動は避けること。
(4)避けるべきもの
・嗜好品(デトックスすべき対象であるほか、ファスティング中は体内への吸収率も高くなるため、絶対に避けること)
・清涼飲料水(デトックスすべき対象であるほか、ファスティング中は体内への吸収率も高くなるため、絶対に避けること)
・カフェイン(交感神経優位の状態を作るためファスティング中には避けたい)
・車輌や機械などの運転(特にファスティング期1~2日目は、日常に比べて低血糖状態になりやすく、頭がボーっとしたり眠気が強くなったりする。車輌や機械等の運転は極力避けるか、十分に注意して行う)
(5)トラブルと対処法
ファスティング時には、摂取カロリーの減少や強いデトックス作用がみられるため、身体の内外に様々な変化が表れる。
①下痢
宿便が排泄される際、下痢や腹痛などの症状が、肯定的な反応として出ることがある。
②冷え
ファスティング中は摂取カロリーが少なくなり、体熱産生量が減るため体温が低下する。意識的な防寒、白湯を摂取するようにする。
③空腹
激しい空腹感に襲われた場合、ドリンクの濃度や摂取回数を上げて様子を見る。それでも空腹感がなくならない場合、具のない味噌汁で一時的に空腹を満たせる。
④頭痛
ファスティング時の頭痛の原因は、塩分、カフェインの離脱症状によるものがほとんどである。準備期からこれらの摂取量を減らすことで、症状の予防・緩和に繋がる。
塩分の場合、ファスティング前にしっかりと塩分を調整することによって予防が可能だ。ファスティング期で頭痛などの症状が出た場合、岩塩など自然塩を一つまみ摂ったり、ドリンクの濃度や摂取回数を上げたりする。
それでも頭痛がひどい場合ファスティングを中断する。
⑤悪心、めまい
次の条件で起こりやすい
・普段の食事がオーバーカロリー
・準備期が十分に確保できなかった
・ドリンクの摂取量が少な過ぎる
ひどい場合は嘔吐するケースもある。ドリンクの濃度や摂取回数を上げたり、具なしの味噌汁を飲んだりして様子を見る。症状が改善されない場合はファスティングを中断すること。
これらはケトーシスの典型的症状でもあるため、軽度の有酸素運動で改善される場合もある。
⑥肌荒れ
排出器官である肌を通して、デトックスが行われることで起こる。アレルギー、アトピー体質の場合は一時的に症状が悪化しやすいものの、体内のデトックスと共に症状も緩和されやすい。肌荒れに加え痒み、痛みがひどい場合は、ファスティングを中断する。
3)回復期
ファスティング終了後に、普段の食事に戻していく期間。食事に対する「リハビリ期間」でもある。ファスティング直後は細胞が飢餓状態で吸収力も高いため、身体に良い・悪いが関係なく積極的に体内に取り込まれる。
食事内容を誤ると急激なリバウンドにも繋がるため、準備期、ファスティング期以上に注意が必要だ。回復期も、準備期と同様にファスティング期と同じ期間を確保することが望ましい。
(1)食事
食事量や内容を徐々にビルドアップさせ、普段の食事に戻す。回復期に6日間用意した場合、回復期の1~3日目は柔らかく炊いた玄米粥をベースに、野菜中心の副菜や汁物を添える。4日目以降は玄米ご飯を中心に野菜や豆類、魚介類などを加えていく。この期間で、健康的な食への意識を高めることが理想だ。
①主食
ファスティング後にいきなり白米や砂糖等の高GI値食品を摂ると、リバウンドに直結する。インスリンサージ(糖質摂取後に血糖値が急上昇すること)を起こさないように、未精製の玄米や全粒粉、野菜を中心とした低GI値食品を選択するようにする。
②主菜、副菜
たんぱく質や脂質の含有量が多い肉類は、ファスティング中に休んでいた消化器官を急激に活動させ、大きな負担をかける。玄米、豆類、魚介類、肉類など植物性の物から順にたんぱく質を摂取し、肉類は回復期に入ってから1週間後以降のタイミングで、鳥肉→豚→牛の順で摂り始めるようにする。
脂質の摂取は回復期4日目以降から再開し、ω-6等の植物油は控え、フラックスオイル、フィッシュオイルなどω-3を中心に摂取する。トランス脂肪酸は徹底排除し、動物性脂質も極力避けることが望ましい。
(2)避けるべきもの
①嗜好品
ファスティング直後はたばこやお酒、菓子類などの嗜好品、乳製品などの摂取は体内環境を急激に悪化させる危険が高い。
②アルコール
嗜好品のなかでも、アルコールは非常に毒性が強く、肝臓に思い負担がかかる。最低でもファスティング後2週間は、アルコールの摂取を控える。
4)女性とファスティング
女性のファスティングは、減量を主目的とした場合、月経の影響を受けます。
月経開始から1週間後に始まる卵胞期は、エストロゲンが多く分泌され、月経周期の中で最も身体が軽く、精神的にも安定した時期である。この時期が最もファスティングに適した時期と言える。目安として、月経終了翌日より準備食を開始すると良いだろう。
逆に月経前約2週間弱ある黄体期は、プロゲステロンの影響せむくみや腹痛などの不調が現れたり、精神的に不安定になったりするため、ファスティングは避けたほうがいい。
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