2022.11.06ブログ
第96回 腸内環境と自律神経のお話②メンタルと腸を改善するアプローチ
腸内環境と自律神経の話の第2回。前回は、こんな話を紹介しました。
- 内臓は副交感神経優位で働きやすい
- 腸はセロトニンを多く分泌し、メンタルの安定に強く働く
- 自律神経が乱れると腸機能も低下する
これらを踏まえて、腸内環境を改善し、自律神経を整えるためのアプローチを紹介していきたいと思います。
腸内環境を整えるアプローチ
①善玉菌を増やす
善玉菌と言えば、乳酸菌やビフィズス菌です。乳酸菌は、腸内における善玉菌の0.1%と言われ、残り99.9パーセントを占めるのが、ビフィズス菌です。
乳酸菌は、主に小腸に1億~1,000億個ほど存在し、オリゴ糖などをエサとしてエネルギーを生成。その過程で乳酸などを作ります。ビフィズス菌は、大腸に1兆~10兆個ほど存在するとされ、悪玉菌の繁殖を抑制し、腸の蠕動運動を促進して便通を改善する作用があります。
ビフィズス菌は乳酸菌の一種ですが、両者の違いは酢酸を生成するかどうかです。ビフィズス菌は、乳酸以外に大量の酢酸(短鎖脂肪酸の一種)を生成するのが大きな違いです。酢酸には強い殺菌力があり、悪玉菌の繁殖を抑制します。悪玉菌はアルカリ性の環境を好むのですが、酢酸によって腸内が酸性に保たれ、悪玉菌を死滅させるのです。
酢酸は血糖値上昇を抑え、インスリンの過剰分泌による脂肪蓄積を抑制するなど、健康・美容・ダイエット効果も注目されます。
乳酸菌が豊富に含まれているのは、味噌、醤油、酢、キムチ、納豆、チーズなどの発酵食品です。ビフィズス菌の場合、エサとなるオリゴ糖を多く含む大豆、ごぼう、アスパラガス、玉ねぎ、にんにく、バナナなどを意識して食べましょう。
最近では、プロバイオティクス(乳酸菌やビフィズス菌など、人体にいい影響をもたらす微生物)のサプリメントを摂取する人も増えてきました。しかし、サプリメントは胃を介して腸へ行く際、胃酸や胆汁で多くが死滅するので意味がないのでは?という意見もあるようです。
死滅してしまった菌を「死菌」と呼び、生きている菌を「生菌」と呼びます。生菌は腸内で、腸内環境を整える働きをするわけですが、実は彼らにも役割があります。
例えば、死菌は悪玉菌と吸着し、便として排出されます。また、加熱加工された死菌は、胃酸、胆汁の影響受けずに腸へとたどり着き、善玉菌のエサとなるのです。
20代は、食生活が乱れてもあまり体調への影響がありません。しかし、加齢とともに体内のビフィズス菌量は減っていきます。1970年代、東京大学は培養法を用いて、加齢に伴い腸内細菌のバランスが劇的に変化することを発見している。
実際、40代、50代以降あたりから、プロバイオティクス系のサプリメントの効果を実感しやすいという意見もあります。
②悪玉菌を増やさない
悪玉菌として知られるのは、ブドウ菌、ウェルシュ菌、大腸菌(有毒株)です。これらを体内で増やさないようにするには、「肉類を食べ過ぎない」「高脂質の食事を控える」などを意識しましょう。
例えば、肉類は腸内で腐敗しやすく、アンモニアを発生します。これが腸内環境をアルカリ性に変化させ、悪玉菌が増えやすい環境を作るのです。便が真っ黒、便秘気味、下痢気味、大衆や便が臭いといった人は、まず普段の肉食生活を見直してみましょう。
自律神経を整えるアプローチ
自律神経を整えるアプローチはいくつもあります。ここでは、日常生活で取り入れやすい、習慣化しやすいものをピックアップしてみました。
①睡眠
睡眠は、脳にとって唯一の球速です。睡眠を取らず働き続ければ、オーバーヒートしているよな状態に陥ってしまいます。特に日本は、平均睡眠時間が6時間未満の人が男女で4割前後いて、慢性的な睡眠不足状態にある人が非常に多いです。
睡眠時間の目安は、7~8時間を目安にしっかり摂りましょう。なお、ショートスリーパーやロングスリーパーは、一般的に遺伝的要因が強く、訓練でなれるものではないとされます。2~3週間短い睡眠時間(あるいは長い睡眠時間)を試して、体調不良などが起きないかを試しつつ、自分に合った睡眠時間を探してみましょう。
②入浴
入浴は、最強のリラックス効果があるとされています。入浴の効果を最大限生かすなら、「睡眠90分前に、39~40℃の湯に15分浸かる」のを意識しましょう。入浴によって体表面の温度(皮膚温度)が上昇し、一度高まった深部体温(体内の温度)もグッと下がります。2つの温度の差が少なくなると、眠気が一気に強まるのです。
このタイミングで寝ることで、かなり質の高い睡眠がとれます。
③日光を浴びる
日光浴によって網膜が光刺激を受けると、脳幹に存在するセロトニン神経が活性化されセロトニンが分泌されます。なぜ日光浴がおすすめされているかというと、セロトニン神経の活性化には、2,500~3,000ルクスほどの強さの光が必要とされているからです。
ちなみに、蛍光灯の照明は400~500程度。朝起きて部屋を明るくしても、セロトニンの分泌を刺激する明るさにはまったく足りません。それに引き換え、曇りの日でも明るさは10,000以上になるため、日光がどれだけ強い光かがよく分かります。
理想的なのは、起床後すぐに外を散歩することです。軽い運動によるリフレッシュ効果も狙えます。起床後すぐにセロトニン分泌を促すと、時間経過でメラトニンの分泌量が増え、サーカディアンリズムが調節されていきます。朝日を浴びずに時間を過ごすと、その日の夜に寝付けなく、睡眠に悪影響がある…という悪循環になりがちです。
起きてすぐ日を浴びる。これによって、1日のサイクルが整いやすくなり、自律神経が整いやすくなります。
④リズム運動
リズム運動は、一定のリズムを刻む運動です。ダンスや体操を思い浮かべますが、呼吸や歩行、咀嚼(そしゃく)などもリズム運動に該当します。リズム運動は、セロトニンの活性を高める効果があるとされています。
日常的に行うリズム運動で、おすすめなのが「ウォーキング」です。ジョギングや自転車、スクワットなどは、むしろ交感神経を優位にしてしまいます。朝の運動として、日光を浴びながら軽くウォーキングするのがベストです。軽い運動で腸を刺激することで、便通の改善も狙えます。
⑤腹式呼吸
腹式呼吸で横隔膜が下がると、腸を圧迫し活性化できます。便意を促す際の「力み」と同じ効果が狙えるわけです。そうでなくても、ゆっくり息を吸ってゆっくり吐くこと(吐く時間が数時間の2倍になるよう意識すること)を意識すると、副交感神経が優位になりやすいです。瞑想のような効果が得られると考えてください。
#FUJIIパーソナルジム #杉並区 #方南町 #駅近 #筋トレ #ダイエット #パーソナルトレーニング #ボディメイク #健康 #美尻 #体験トレーニング #FITFOODHOME #@fitfood_home
Category
New Article
Archive
- 2023年1月
- 2022年12月
- 2022年11月
- 2022年10月
- 2022年9月
- 2022年8月
- 2022年7月
- 2022年6月
- 2022年5月
- 2022年4月
- 2022年3月
- 2022年2月
- 2022年1月
- 2021年12月
- 2021年11月
- 2021年10月
- 2021年9月
- 2021年8月
- 2021年7月
- 2021年6月
- 2021年5月
- 2021年4月
- 2021年3月
- 2021年2月
- 2021年1月
- 2020年12月
- 2020年11月
- 2020年10月
- 2020年9月
- 2020年8月
- 2020年7月
- 2020年6月
- 2020年5月
- 2020年4月
- 2020年3月
- 2020年2月
- 2020年1月
- 2019年12月
- 2019年11月
- 2019年10月
- 2019年9月
- 2019年8月
- 2019年7月
- 2019年6月
- 2019年4月